1. London School of Hygiene & Tropical Medicine(ロンドン衛生熱帯医学大学、LSHTM)の概要

London School of Hygiene & Tropical Medicine(ロンドン衛生熱帯医学大学、LSHTM)は、1899年に設立された英国屈指の公衆衛生・熱帯医学の研究教育機関で、ロンドン大学の一部です。感染症、疫学、グローバルヘルス、母子保健、環境衛生などの分野において世界トップレベルの専門性を持ち、研究主導型かつ国際的な実務に直結する教育を展開しています。世界190か国以上から学生が集まり、NGOや国際機関、保健省、研究機関と強い連携を持っています。

2. 世界ランキングと国内ランキングの動向

London School of Hygiene & Tropical Medicine(LSHTM)は、ロンドン大学に所属する大学院レベルの研究機関であり、公衆衛生、熱帯医学、疫学、感染症、国際保健などの分野で世界的に高い評価を受けています。学部課程は設けておらず、大学院教育および研究に特化した専門機関として知られています。

THE世界大学ランキング:大学院専門機関のため掲載対象外
・2020年:ランク外
・2024年:ランク外

QS世界大学ランキング(医学分野):医学分野で世界トップレベル
・2020年:ランク外
・2024年:24位

The Guardian University Guide(英国国内):学部課程がないため非掲載
・2020年:ランク外
・2024年:ランク外

Complete University Guide(英国国内):対象外(学部課程を持たないため)
・2020年:ランク外
・2024年:ランク外

LSHTMは、学部教育を提供していないため、一般的な国内大学ランキング(The Guardian、Complete University Guide)には掲載されていませんが、公衆衛生や医学分野におけるQSランキングでは世界24位にランクインしており、国際的な公衆衛生教育機関として極めて高い評価を受けています。特に、公衆衛生、感染症、疫学、熱帯医学の各分野では、世界トップクラスの実績を誇ります。
また、LSHTMは、2024年のShanghaiRankingのGlobal Ranking of Academic Subjectsにおいて、公衆衛生分野で世界第2位、英国第1位にランクインしており、研究の質と影響力の高さが評価されています 。さらに、US NewsのBest Global Universities Subject Ranking 2024-25では、公衆衛生・環境・労働衛生分野で世界第2位、感染症分野で世界第4位にランクインしています 。
LSHTMは、世界中から多様な学生が集まり、国際的な視野を持つ研究者や専門家を育成しています。公衆衛生や国際保健分野でのキャリアを目指す学生にとって、LSHTMは非常に魅力的な進学先といえるでしょう。

3. 学部の特徴

LSHTMは学士課程を持たず、すべて大学院(修士・博士)レベルの専門教育に特化しています。提供される主な修士課程は以下のとおりです。

  • 公衆衛生学 修士課程(MSc Public Health):保健政策、疫学、健康経済、ヘルスシステムなどを包括的に学ぶ定番コース
  • 疫学 修士課程(MSc Epidemiology):感染症、非感染性疾患、統計モデリングなどの疫学的分析に特化
  • 国際保健政策 修士課程(MSc Global Health Policy):国際保健政策、制度設計、援助戦略に関心のある学生向け
  • 熱帯医学・国際保健 修士課程(MSc Tropical Medicine & International Health):熱帯感染症や低中所得国における医療課題を扱う
  • 国際栄養学 修士課程(MSc Nutrition for Global Health):栄養政策、栄養疫学、母子栄養にフォーカス

このように、すべてのプログラムが実務応用と研究訓練を重視し、将来の国際保健専門職を育てる構成になっています。

4. 卒業生の活動

LSHTMの卒業生は、公衆衛生・医療政策・研究・国際協力の分野でグローバルに活躍しています。

  • 世界保健機関(WHO)、UNICEF、国境なき医師団(MSF)などでの国際保健専門職
  • 英国NHSや各国の保健省での政策立案・疫学調査
  • アフリカ・アジア・中南米諸国での医療支援・プロジェクトマネジメント
  • 学術機関・研究所での疫学研究・感染症研究員
  • 食糧・栄養分野での国際NGO職員やコンサルタント

5. 大学院の特徴:研究と現場の融合を体現した教育構造

LSHTMの教育は、現実の保健課題に根差したカリキュラムと国際実務経験が大きな特色です。

  • フィールド実習・海外プロジェクト:修士課程の多くで開発途上国での実習や調査を実施
  • モジュール制カリキュラム:選択科目が豊富で、専門と関心に応じて柔軟に履修可能
  • 統計・研究手法の徹底訓練:STATA、Rなどの分析ツールを用いた疫学訓練
  • 実務家教員の多数在籍:NGO、国際機関、政府出身の講師陣による授業
  • ロンドン中心部に拠点:政策決定機関・NPOとのネットワークを活かした学びが可能

6. 大学院での学びがキャリアに与える影響

LSHTMの修了生は、理論・現場・政策の三拍子を備えた人材として高く評価され、以下のようなキャリアパスが広がります。
国際機関での実務:WHO、UNDP、GAVIなどでの感染症対策・保健制度改革に従事
国際NGO・財団での現場職:MSF、Save the Children、PATHなどでの保健プログラム運営
保健政策・疫学研究:大学・シンクタンク・政府機関でのリサーチや助言職
医療従事者の専門性拡張:医師・看護師・薬剤師がグローバルヘルス領域へ転身

7. 大学院への出願要件と難易度

LSHTMは実務志向の強い学生を歓迎しており、学歴+目的意識+フィールド適性が評価のカギとなります。

  • 学業成績:英国2:1相当以上(GPA3.3〜3.7程度)
  • Personal Statement:自分の経歴・関心分野・キャリアビジョンを明確に記述
  • 英語力:IELTS 7.0以上(各セクション6.5以上)
  • 職歴・実務経験:途上国経験、医療職歴、NGO活動歴などが高く評価される
  • 推薦状:学術的・職業的両面からの評価が望ましい

8. 最後に

London School of Hygiene & Tropical Medicine大学院の出願には、グローバルな保健課題に対する強い関心と、専門性を現場に応用する覚悟が求められます。弊社では、成績要件の確認や英語試験の対策だけでなく、Personal Statementの添削、研究計画書の作成支援、推薦状の書き方アドバイスなど、大学院出願に必要なすべてのサポートを行っています。
過去の合格者のPersonal Statementを分析し、最適な書き方をアドバイス
大学ごとの要件に合わせた戦略的な出願プランの作成
英語エッセイのプロフェッショナルによる添削
推薦状の適切な書き方・依頼方法のサポート
1年間にかかる学費や生活費の情報提供
個人に合わせた奨学金等の提案
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