1. Courtauld Institute of Art(コートールド美術研究所)の概要

Courtauld Institute of Art(コートールド美術研究所)は、1932年に設立された美術史・保存修復・キュレーションに特化した大学院教育機関で、ロンドン大学の一部として位置づけられています。世界的にも珍しい「美術史専門」の大学であり、学術的厳密さと一流美術館との実務的つながりを両立する教育が特徴です。ロンドンのサマセット・ハウス内にあるコートールド・ギャラリーは印象派を中心とした名品コレクションで知られています。

2. 世界ランキングと国内ランキングの動向

The Courtauld Institute of Artは、ロンドン大学に所属する美術史および保存修復の研究・教育に特化した大学機関で、1932年に設立されました。美術史、美術館学、文化遺産保存、修復技術などの分野で世界的に知られています。サマセット・ハウスを拠点とし、膨大なアートコレクションとアーカイブを有する点でも知られています。

THE世界大学ランキング:専門性と小規模性のため掲載なし
・2020年:ランク外
・2024年:ランク外

QS世界大学ランキング(Art & Design分野):分野別評価はされていないが、国際的に高評価
・2020年:ランク外
・2024年:ランク外

The Guardian University Guide(英国国内):対象外
・2020年:ランク外
・2024年:ランク外

Complete University Guide(英国国内):芸術史・文化財保存の専門性のため非掲載
・2020年:ランク外
・2024年:ランク外

The Courtauld Institute of Artは、世界大学ランキングには登場していませんが、美術史・文化財保存の分野においては国際的に最も権威のある教育・研究機関の一つとして広く認知されています。英国国内外の美術館・博物館・大学に多くの卒業生を輩出しており、そのネットワークと研究水準は極めて高く評価されています。
学士・修士・博士課程においては、講義形式の学術的な学びに加えて、実際の芸術作品を扱う実習や展示企画、修復プロジェクトなども行われており、アカデミックと実務の融合が進んでいます。大学附属の「Courtauld Gallery」には印象派をはじめとする世界的名画が所蔵されており、学内での実践機会が豊富です。
学生数は少ないものの、その分一人ひとりに対する指導が丁寧で、特に研究志向の学生や美術館・ギャラリー勤務を目指す学生にとって、専門性を深めるには理想的な環境といえます。

3. 学部の特徴

Courtauldは基本的に大学院中心の教育機関ですが、学士課程(BA History of Art)も提供しており、美術と文化への深い学術的アプローチを追求する構成になっています。

  • BA History of Art:西洋美術を中心に、様式論・図像学・文化史的文脈などを学術的に探究
  • MA History of Art:時代・地域・テーマ別に細分化された修士課程で、研究+実務経験の融合
  • MA Curating the Art Museum:キュレーター養成に特化した人気コース。ロンドンの美術館と連携
  • PGDip Conservation of Easel Paintings:油彩画の保存修復に関する世界トップレベルの職業訓練課程
    すべてのプログラムにおいて原資料を重視した研究・教育が行われており、世界中から研究者・修復家を目指す学生が集まります。

4. 卒業生の活動

Courtauldの卒業生は、世界中の主要美術館・大学・研究機関・オークションハウスで活躍しており、美術史・キュレーションの専門職として国際的に評価されています。

  • The National Gallery、Tate、V&Aなど英国主要美術館の学芸員・キュレーター
  • メトロポリタン美術館、MoMA、ルーヴル美術館での国際研究職
  • サザビーズ、クリスティーズなどオークションハウスでのアートスペシャリスト
  • 世界各国の大学・研究機関での美術史研究・教育職
  • 保存修復の専門家として美術館・ギャラリーでの修復プロジェクトに参加

5. 大学院の特徴:理論と現場をつなぐ世界最高峰の美術教育

Courtauldの大学院教育は、美術史の学術研究+現場経験の両方を重視するカリキュラムが魅力です。

  • MA History of Art:中世、ルネサンス、バロック、モダン、現代美術など幅広い専門分野に細分化
  • MA Curating the Art Museum:展示設計、教育普及、収蔵品管理など実務研修を含む実践型プログラム
  • PGDip Easel Painting Conservation:美術品修復のための科学的分析・実技指導を実施
  • MPhil/PhD:第一級の研究者・教育者を目指すための博士課程。個別指導制で研究テーマを深掘り

6. 大学院での学びがキャリアに与える影響

Courtauldでの大学院教育は、学術・文化芸術の両面でキャリアの質を高める機会となります。
世界的美術館への就職:修了生の多くがヨーロッパ・アメリカ・アジアの一流館に就職
博士課程進学・研究者としての道:アートリサーチ分野での国際共同研究にも参画可能
キュレーションや修復の専門職:美術館・文化財保護団体とのネットワークを活かしてキャリア形成

7. 大学院への出願要件と難易度

Courtauldの出願は非常に競争率が高く、明確な研究目的と学術的基礎力が求められます。

  • 学業成績:英国2:1相当以上(GPA3.3〜3.7以上)
  • Personal Statement:研究テーマ、動機、適性を論理的に記述
  • 英語力:IELTS 7.0(各セクション6.5以上)
  • Writing Sample:過去の学術レポートまたは論文の提出が求められる
  • 推薦状:大学教員など、学術的評価を可能とする推薦者からのものが必要

8. 最後に

Courtauld Institute of Art大学院の出願には、専門性への強い関心と美術への深い敬意が求められます。弊社では、成績要件の確認や英語試験の対策だけでなく、Personal Statementの添削、研究計画書の作成支援、推薦状の書き方アドバイスなど、大学院出願に必要なすべてのサポートを行っています。
過去の合格者のPersonal Statementを分析し、最適な書き方をアドバイス
大学ごとの要件に合わせた戦略的な出願プランの作成
英語エッセイのプロフェッショナルによる添削
推薦状の適切な書き方・依頼方法のサポート
1年間にかかる学費や生活費の情報提供
個人に合わせた奨学金等の提案
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